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知られざるエマヌエル・バッハ (C. P. E. バッハ) を紹介するこのサイトに関するブログです.

忘れられた作曲家をたどると,作曲家たちのドラマが見える -- フンメルとショパンの場合

いまはわすれられてしまったフンメルという作曲家がいた.ベートーヴェンよりすこし若いが,当時はベートーヴェンとならび称されるひとだったという.ショパンのピアノ協奏曲第 1 番は構成やテンポその他において彼のピアノ協奏曲をモデルにしたということだ.彼の曲をきくと,ショパンとの関係が想像される.

ショパンの協奏曲はいろいろな点でフンメルの数曲のピアノ協奏曲に似ている.1 番だけでなくショパンの 2 番でもその第 3 楽章はフンメルのピアノ協奏曲第 5 番のそれと酷似している.構成も各部分のリズムやピアノの入りなどもよく似ている.また,舞曲を多用する点でも似ている.ChatGPT によればショパンはポーランドの舞曲をつかいフンメルは西ヨーロッパの舞曲をつかっているということだが,それならかなりちがいがあるはずだとおもうが,実際にはもっとよく似ている.

Johann_Nepomuk_Hummel.jpg

ショパンのほうが人気がでたのだろうが,フンメルはいわばお株をうばわれたのだとおもえる.フンメルはピアノとオーケストラのためにすくなからぬ数の作品を書いたが,現在では後期の曲はほとんど演奏されない.それは,現代にいたるまで聴衆をうばわれたということだろう.それらの曲は CD は入手できないものの一部は YouTube できくことができる.きいてみると,決して駄作とはいえないとおもう.

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Created: 2025-01-16 00:16   Edited: 2025-01-17