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知られざるエマヌエル・バッハ (C. P. E. バッハ) を紹介するサイトです.

シンフォニア Wq. 177 と Wq. 178 のちがい

エマヌエル・バッハのシンフォニアのなかに Wq. 177Wq. 178 があって,冒頭だけきくと差がわかりません.そこで ChatGPT4o にきいてみましたが,こたえはデタラメでした:

ChatGPT4o にききました: エマヌエル・バッハWq. 177Wq. 178 はほとんどおなじようにきこえますが,どこがちがうのでしょうか?」

エマヌエル・バッハWq. 177Wq. 178 は,どちらも彼の多感様式を象徴するソナタであり,確かに似た雰囲気を持っています.しかし,いくつかの点で異なります.以下に主要な違いを挙げます.

1. 調性

[Wq. 177Wq. 178 の調はおなじです.]
  • Wq. 177ハ短調で書かれています.
  • Wq. 178イ短調で書かれています. 調性が異なるため,曲全体の雰囲気に違いがあります.ハ短調はより厳格で重々しい印象を与える一方,イ短調はやや軽快さを含む悲愴感を持っています.

2. 構造的な特徴

  • 両曲とも3楽章構成ですが,各楽章の細かな形式に違いがあります. [確認していませんが,管楽器の使用以外にあまり差はないとかんがえられます.]
    • Wq. 177
      • 第1楽章はソナタ形式.展開部で緊張感が強調されます.
      • 第2楽章は緩徐楽章で,多感様式特有の内省的で装飾的な旋律が印象的です.
      • 第3楽章は快速で動きのあるフィナーレ.ロンド形式に近い構造が見られます.
    • Wq. 178
      • 第1楽章もソナタ形式ですが,展開部が簡潔で,より直接的な印象を与えます.
      • 第2楽章は歌唱的なアンダンテで,装飾音の使用が控えめです.
      • 第3楽章では,よりリズミカルで推進力のある動機が使用されています.

3. 旋律と和声

[旋律や和声にあまり差はないとかんがえられますが,演奏をきくと Wq. 178 のほうがなめらかに演奏しています.]

  • Wq. 177 の旋律は劇的で,和声の変化も頻繁です.特に,転調や調性感の曖昧な部分がドラマ性を強調します.
  • Wq. 178 の旋律は滑らかでリズミカル,和声もシンプルで安定感があります.

4. 演奏技術

  • Wq. 177 では装飾音や対位法的要素が多用され,演奏者に高度な技術を要求します.
  • Wq. 178 は技巧的というよりも,旋律の表現力やニュアンスが重視されます.

結論

両曲は調性や構造,細部の表現に違いがあり,Wq. 177 はドラマティックで緊張感のある性格Wq. 178 は抒情的で内向的な性格が感じられると言えます.それでも全体的な雰囲気が似ているのは,多感様式に共通する感情の対比や表現法が両曲に貫かれているためです.

もし具体的な楽譜や音源をお持ちでしたら,特定の箇所を例に比較してさらに詳細に分析することもできます.お気軽にご指摘ください!

しかたがないので自分でしらべたところ,Wq. 177 は弦楽器と通奏低音だけの版,Wq. 178 は管楽器をふくむオーケストラ版であることがわかりました.ききくらべてみると,Wq. 178 のほうがはるかにおもしろい.録音は両方ともありますが,60 枚組の CD “C. P. E. Bach Edition” では Wq. 178 のほうをとりいれていることがわかりました.

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Created: 2024-12-31 16:04   Edited: 2025-01-16