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オルガンペダルの歴史
知られざる作曲家エマヌエル・バッハ (C. P. E. バッハ) を紹介するサイトです.
オルガンペダルの歴史
ChatGPT4o にききました: 「オルガンに足でひく鍵盤がつけられたのは,いつの時代でしょうか?」
オルガンに**足でひく鍵盤(ペダル鍵盤)**がつけられたのは,中世末期からルネサンス初期(およそ13世紀後半から15世紀)にかけてと考えられています.ただし,現在のような発達したペダル鍵盤が普及したのは17世紀以降のドイツや北ヨーロッパです.
歴史的な流れ:
● 初期(13〜15世紀):
- 最初のペダル鍵盤は,現代のような演奏用ではなく,「ドローン(持続低音)」を出すための数音だけの踏み板のようなものでした.
- イタリアやイギリスではペダルの使用は限られており,発展も遅れていました.
● 発展期(16世紀):
- ドイツでは,手鍵盤と連動したより多音域のペダルが発展.
-
シュニットガー(Arp Schnitger)などの北ドイツのオルガン建造家によって,16〜17世紀にかけて長くて独立したペダル鍵盤が標準化.
- バッハの演奏などに対応するための技術的発展が促されました.
● バロック時代(17〜18世紀):
-
ヨハン・セバスチャン・バッハ(1685–1750)の作品には,高度なペダル技術が要求され,ペダル鍵盤は演奏上不可欠な存在に.
- 特にドイツ・オランダ・北欧のオルガンでは30鍵以上の独立ペダル鍵盤が普通になりました.
要点まとめ:
時期ペダル鍵盤の特徴地域的な違い13〜14世紀数音の補助用ペダル主にドイツ15〜16世紀半独立または完全独立ペダルドイツ・オランダで発展17世紀〜完全独立のペダル鍵盤(25鍵〜30鍵)北ヨーロッパ全域に普及
もし特定の作曲家(バッハ以前やそれ以後)や地域(イタリア,フランス,ドイツなど)のペダル使用事情にご興味があれば,さらに詳しく掘り下げます.
ChatGPT4o にききました: 「エマヌエル・バッハのオルガン協奏曲はペダル鍵盤も使用するようになっているのでしょうか?」
ご質問ありがとうございます.
結論から申しますと,カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(C. P. E. Bach)のオルガン協奏曲は,基本的にペダル鍵盤を使用しない構成になっています.
■ 背景と理由:
1. C. P. E. バッハの活動時期と地域
- 彼は 18世紀中葉(主に1740〜1788年) にベルリンやハンブルクで活動しました.
- 彼のオルガン協奏曲(例:Wq 34, 35 など)は,当時の宮廷や教会の比較的小規模なオルガンを想定しており,**手鍵盤のみのオルガン(または非常に簡素なペダル付き)**で演奏可能な設計がされています.
2. 作風と演奏実態
- 彼のオルガン協奏曲は,チェンバロ協奏曲やクラヴィコード協奏曲と兼用である場合が多く(つまり同一の作品が複数の鍵盤楽器で演奏可能),そのためペダルが必須でない構成になっています.
- ハンブルクではペダル付きのオルガンが存在していたものの,彼の作品には明確なペダル指定がないため,オプションとして使用される場合に限られます.
3. 出版譜と演奏習慣
- 現存する楽譜(自筆譜や初版譜)には,ペダル用の独立した譜表や指定は見られない.
- 現代の演奏では,奏者の判断で一部の低音をペダルで補強することもありますが,それは当時の実際の想定とは異なるものです.
■ 具体例:
-
オルガン協奏曲 Wq 35(ハ長調):
- 通常はチェンバロやフォルテピアノとの兼用として演奏可能.
- ジャン=ギユー(Jean Guillou)など一部の演奏者は,近現代的な大型オルガンで劇的なペダル使用をしていますが,これはロマン主義的再解釈であり,原典に基づくものではありません.
■ まとめ:
要素内容ペダル鍵盤の使用基本的には想定されていない作品構成手鍵盤のみで演奏可能(チェンバロ・クラヴィコード兼用)現代演奏一部の演奏者が任意でペダルを補助的に使用歴史的解釈バッハ自身の意図としては,ペダルなしが標準
必要であれば,Wq番号別に各オルガン協奏曲の特徴や,楽譜の入手可能性,録音情報(例:マルタン・シュパンジーやジャン=ギユーの演奏など)についてもご案内可能です.
ChatGPT4o にききました: 「ペダル鍵盤は現代においてはどのくらいの教会に普及しているのでしょうか?」
現代においては,ペダル鍵盤は世界中のほとんどの本格的なパイプオルガンに標準装備されています.とくに教会に設置されているオルガンでは,以下のような傾向が見られます:
■ 現代の教会におけるペダル鍵盤の普及状況
1. ヨーロッパやアメリカの伝統的な教会(カトリック・プロテスタント)
-
ほぼすべての教会オルガンにペダル鍵盤あり(30鍵程度が標準).
- 特にドイツ,フランス,オランダ,イギリス,アメリカでは,バッハなどのペダルを要する音楽が広く演奏されるため,**独立ペダル鍵盤(足専用鍵盤)**が必須.
- 音域:通常 C〜f¹またはg¹(30〜32音)
2. 日本を含む他国の教会や施設
- **比較的新しいオルガン(1970年代以降)**は多くがペダル付き.
- 小規模なチャペルや簡易礼拝堂では,ポジティフ型(小型移動式)オルガンが使われ,ペダルが省略されることも.
- ただし,正式な典礼用・演奏用で設計された教会オルガンの多くにはペダル鍵盤が設置されているのが標準.
3. 電子オルガンやデジタルオルガン
- 教会向けの電子オルガン(ローランド,アレン,ハモンドの宗教用機種など)でも,標準的にペダル鍵盤を備えている.
- 音源がデジタルでも,演奏操作はアコースティックオルガンに準拠.
■ 教会の規模とペダル鍵盤の関係
教会の規模ペダルの有無備考大聖堂(カテドラル)あり(必須)演奏曲目や典礼に対応するために大型ペダル付き中規模教会(プロテスタント・カトリック)あり(標準)多くは2段鍵盤+ペダル小礼拝堂・ミッションチャーチ省略されることもあるポータブルなオルガン使用時など電子オルガン使用の施設多くはあり演奏者の要求に応じて
■ 実際の数について(参考)
正確な世界統計は存在しませんが,概算として:
- 世界中で3万台以上のパイプオルガンが現存し,その大多数にペダル鍵盤がついています.
- 日本国内でも,主要な教会・音楽大学・公共ホールに設置された300台以上の本格的オルガンのほぼ全てにペダル鍵盤あり(例:東京芸術劇場,ミューザ川崎,教会オルガンなど).
■ まとめ:
項目内容ペダル鍵盤の普及率(本格的教会オルガン)ほぼ100%ペダルなしの例小型の移動式オルガンや簡易礼拝堂,家庭用楽器などペダルの音域一般にC〜f¹(30鍵),演奏曲目により拡張あり
必要であれば,日本国内の教会・ホールでペダル付きオルガンを体験できる施設一覧などもご案内可能です.
ChatGPT4o にききました: 「バッハの時代にはどうだったのでしょうか?」
とても良いご質問です.
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(J. S. バッハ, 1685–1750)の時代,つまり18世紀前半のドイツ圏では,すでにペダル鍵盤は極めて発達しており,重要な演奏要素として確立されていました.
■ バッハの時代(主に1700年代前半)のペダル鍵盤事情
1. ドイツではペダル鍵盤は標準装備
- バッハが活躍したテューリンゲン地方(アルンシュタット,ヴァイマール,ライプツィヒなど)では,すでに独立した30鍵前後のペダル鍵盤をもつオルガンが多く存在.
- ペダル鍵盤は16フィート(低音)や8フィートの管に接続され,演奏の基礎となる低音部を担いました.
- 特にドイツの北部(例:ハンブルク,リューベック)ではさらに大規模なペダルをもつオルガンも存在(ブクステフーデが活動した聖マリア教会など).
2. バッハ作品におけるペダルの重要性
- **オルガン用作品の大半(トッカータ,フーガ,プレリュード,コラール前奏曲など)**で,ペダル独立声部が明確に書かれています.
- とくに「パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582」や「大フーガ ト短調 BWV 542」などでは,ペダルが主旋律を担う場面もあり,技術的にも高度.
- ペダルソロを含む作品もあり,ペダル鍵盤の高度な演奏技能が当然の前提とされています.
■ ペダル鍵盤の仕様(当時の標準)
項目内容鍵数通常25〜30鍵(C〜d¹またはf¹)鍵形状平鍵盤または凹凸鍵盤(ドイツでは平鍵が多かった)接続するパイプ主に16フィートまたは8フィートの管機構機械式トラッカーアクション(足で直接物理的に動かす)
■ 地域差:他国との比較
地域ペダルの使用状況(18世紀初頭)ドイツ非常に高度に発達(バッハ,ブクステフーデなど)フランスペダル付きオルガンはあるが,使用はドイツより限定的イタリア手鍵盤中心,ペダルは最小限のドローン用途イギリス小型オルガンが主流でペダル使用は限定的(19世紀以降に発達)
■ まとめ:バッハとペダル鍵盤
要素内容ペダル鍵盤の存在バッハの環境では標準装備作曲の実態ペダル独立の声部が必須であり,極めて重要な役割奏法高度な足の技巧を要する地域的先進性ドイツとオランダが特に進んでいた
ご希望があれば,バッハが実際に演奏・設計に関わった具体的なオルガン(たとえばミュールハウゼン,ヴァイマール,ライプツィヒの聖トーマス教会など)のペダル構成や,当時のオルガン演奏における足技法の資料もご紹介できます.
ChatGPT4o にききました: 「平鍵盤と凹凸鍵盤について説明してください.」
はい,オルガンのペダル鍵盤には主に2つの種類があります:
-
平鍵盤(平ペダル,flat pedalboard)
-
凹凸鍵盤(凹凸ペダル,凹凸付きペダルボード,radial/concave pedalboard)
どちらも足で演奏するための鍵盤ですが,構造と演奏感に大きな違いがあります.
■ 1. 平鍵盤(平ペダルボード)
概要:
- すべての鍵(足鍵)が水平に一直線に並んでいる.
- 鍵の高さも前後もほぼ同じ.
-
バロック時代〜19世紀初期のオルガンに多い.とくにドイツ・中部ヨーロッパで一般的だった.
特徴:
項目内容形状水平でフラット,直線的に並ぶ利点歴史的な奏法(バッハなど)に適する難点長音域をひくには足を大きく動かす必要があるため,現代的な技巧にはやや不向き
■ 2. 凹凸鍵盤(コンケーヴ・ラディアルペダルボード)
概要:
- 現代の多くのオルガンに採用される形式.
- 鍵盤が**円弧状(放射状:radial)に広がり,さらに凹形(concave)**にカーブしている.
- 足の自然な動きに沿って鍵盤が配置されており,足をあまり動かさずに広い音域が演奏可能.
特徴:
項目内容形状中央が近く,端が遠い円弧状+凹型利点足の動きにフィットし,テクニカルなパッセージに適す難点バロック以前のオルガンには合わない(歴史的正確さに欠ける)
■ 比較まとめ:
項目平鍵盤凹凸鍵盤配列水平直線円弧状・凹型(ラディアル)使用時代主にバロック〜古典派時代ロマン派以降〜現代地域性ドイツ・中部ヨーロッパ世界中(特に現代設計)技術性足を大きく動かす必要あり足の自然な動きで演奏しやすい歴史的忠実性高い(特にバッハ時代)低め(歴史的再現には不向き)
■ 実際の演奏の違い(例):
-
バッハの時代の奏者は平鍵盤で演奏していたため,つま先中心・ヒール奏法(かかと)少なめ.
-
現代オルガニストは凹凸鍵盤でヒール奏法(かかととつま先の併用)を使うことが多い.
ご参考画像のキーワード:
- 「flat pedalboard organ」
- 「concave radial pedalboard」
補足:
- 一部の歴史的レプリカオルガンでは,足鍵の間隔(狭い or 広い)や段差の有無も異なります.
- C. P. E. バッハやJ. S. バッハの時代のオルガンを演奏する際は,平鍵盤+つま先奏法に限定することが,音楽的にも歴史的にも意味を持ちます.
必要であれば,演奏動画例や,凹凸鍵盤を設計に取り入れた代表的なオルガンビルダー(たとえばカヴァイエ=コルやヴァルカー)もご紹介できます.